浅葱色の忍
ジリジリと近寄って来るが

恐れているようで

かかってこない



「うわぁ~卑怯だなぁ~」



なんて、間抜けな声がして
顔を向けなくても、それが山崎さんだと
わかり、ニヤリと笑う


来てくれた



「山崎さん!下がってて下さい!」


「助太刀しますよ
一人より、二人が、早いですから」



なんて、のん気に言うけど

丸腰じゃないか!!!




バキッ



山崎さんが、男を倒し
刀を奪った



「武術の心得があったんですか!?」


「はははっ!誘っておいてそれですか!?」



余裕を見せ、あっさりと5人を倒し


「近藤さん!折角誘ってくれたけど
浪士組の話、お断りしようと来ました」


「なぜ?」


「向いてないかなって…あははっ
あんまり、人付き合いが上手ではなくて
局長さん直々に推薦してくれても
それに応えるほどの力を持っておりません」


にこやかに、笑いながら

なのに、目は悲しそうにしていた



「源さんから、無理強いは、いけないと
言われているんだがね
山崎さん 私は、どうも山崎さんを
浪士組に入れたくて溜まらないんです
私は、それほど立派な局長ではない
だから、私を助けてくれませんか?」



「あははっ!近藤さんは、立派ですよ!
縁がありますから、また
こうして、語りましょう!!では」


私を探す為か
騒ぎに駆けつけたのか
歳らに姿を見せる前に


シュッと屋根に上がり


ニコリと笑って、行ってしまった




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