君に光を
「なぁ爽汰。さっき菜々となに話してたんだよ」
「お前がチビだって話し」
「はぁーこれでも157あるんだぞ!」
「ちっちゃっ!」
「お前は175だから俺が小さく見えるんだよ」
「あ、俺また背伸びて177になってた」
蒼とくだらない話をしながら廊下を歩いてると遠くに杏奈が男と歩いてくのが見えた。

あの後ろ姿誰だよ。
もしかして健じゃねーよな。
いや、健なわけないか。

教室に戻ると菜々がいた。
「杏奈誰についていったの?」
「気になるんだー。矢野先輩だよ」
矢野さんは3年の部活の先輩だ。俺ら4人はサッカー部で矢野さんも同じだ。
きっと部活の事でマネージャーに用があったんだな。



しばらくして杏奈が帰ってきた。
「矢野さんどーしたんだ?なんか部活の事で頼まれたとか?」
「あ、いや、なんでもないよ」
なんだその態度は。杏奈の態度ですぐわかる。矢野さん告白したんだな。
矢野さんイケメンだしサッカーも上手いしオッケーしてないよな?
「杏奈の態度からして告白されたしょ!?」
「なんで菜々わかるの!?」
やっぱりか!ナイスだ菜々!
「なんて返事したの?」
「ごめんなさいって。彼氏作る気ないです!って言ってきた」
あーよかった。でも彼氏作る気ないってまだあいつのこと引きずってるのかよ。


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