ハナビラ
桜の舞う綺麗な季節。
私は高校生になった。
私の名前は『紫崎 咲愛(しざき さえ)』
私もこの季節に産まれて、そんな季節の様な名前を付けたかったようです。
珍しく、可愛らしい。そんな名前。


私は桜の並木道を歩きながら学校に向かう。
これは高校生になってからの日常。
桜に見守られながら友達3人と私で歩く。
平凡で静かで、賑やか…それが私には好き。

そんな平凡なある日。
私はいつもと同じ様に友達と桜並木を歩いていました。
「昨日さあ、生物でね」
「あー!あれ?」
「そうそう!」
「なになに?」
そんな会話。いつも通り。その時はそう思っていました。
桜並木を半分通ったくらいに左側から1人の男の人が自転車で、私達の目指す学校の方向に向かっていきました。
私はその人の横顔を見てカッコイイと直感で思いました。
彼を後ろから眺めていて友達の話しなんて全く聞いていませんでした。
「咲愛?ねぇ…咲愛!」
「え?ん?な…なに?」
「聞いてたァ?」
「ご、ごめん…」
「咲愛にしては珍しいね。人の話聞いてないなんて」
「う…うん」
「咲愛今さ、自転車で学校向かった人見てなかった?」
「え…?」
私の知らない間に顔を赤らめていたようで、
「顔赤いよ?恋しちゃった?」
「そ…そんなわけ…」
「でも、あの人同じ学校だよね?」
「そうだね。同じ制服だったし…」
「夏那(かな)、愛弥(あみ)、沙奈香(さなか)違うからね!」
私の右にいるツインテールの子が島崎 愛弥(しまざき あみ)、私の左のロングヘアーの大人しそうな子が柊木 沙奈香(ひいらぎ さなか)。そして沙奈香の隣のポニーテールで一番明るいのが、田邊 夏那(たなべ かな)。こんな色んな性格の集まるなかだからいつも賑やか。奇跡的に高校が同じで、同じクラスになって…。
「本当かなぁ…?」
「本当だって!」
「はいはい。もう学校付くよ?」
「本当だぁ!」
「咲愛、愛弥、沙奈香行こう!!」
「夏那待ってよぉ!」
「ちょっ…ちょっと、2人とも!!」
「これくらい賑やかでいいんじゃない?最も私はそう思うけれど?」
「そうなんだけど…。なんて言うかさ、はしゃぎすぎって言うの?」
「あははは。高校生活が楽しいんだよ。ほら、咲愛行こうか」
「う…うん」
足を止めていた私と沙奈香は歩き出す。すると左側にある自転車小屋から1人の男子が走ってきて私とぶつかった。
「きゃあ!」
「うわっ!」
「咲愛大丈夫!?」
「う…うん」
その男子の勢いが強くて私は地面に倒れてた。本心的には「なにするの!」って言いたかったんだけど、顔を見たらさっき見た人で、言う気になんかなれなかった
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