君を忘れない~妄想の中の王子様

「少し、話してもいい?」

 何言っているんだろう、と自分でも思いながらも、私は、そう言っていた。

「ああ。」

 レイは、そう言って私の隣に、少し離れて座った。

 なぜだか、ただそれだけで、胸がドキドキした。緊張していた私は、何か話さなきゃならないと思うのに、言葉がうまく見つからない。
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