君を忘れない~妄想の中の王子様

 そんなことを考えていると、ひとりでに涙が溢れてきて、私は、いつになく弱気になって、泣いてしまう。

 何か飲み物でも、飲んで、心を落ち着けようと、真夜中、キッチンへ降りて行った。


 まだ少し泣きながら、ミネラルウォーターを飲んでいると、ドアの開く音がして、誰かが入って来た。

 見ると、レイが立っていた。
 彼は、上半身裸で、首にタオルを掛けている。お風呂上がりのようだった。
< 36 / 48 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop