不機嫌なカレと秘密なつながり
-姫歌side-

『あなたと一度、じっくり話をしたいと思ったの』

帰る準備をしているあたしの背後で、麻耶先生が声をかけてきた

生徒指導室に、麻耶先生とあたしが入る

外は暗くなりつつあるなか、室内は蛍光灯で明るかった

折りたたみ式の椅子に、あたしと麻耶先生で向かい合って座った

先生がお茶をあたしに差し出してくれた

先生も自分用にマグカップに入れると、一口飲んだ

「少しは聞いたのかしら。私と彰汰の関係」

「家庭教師だと言ってました」

きっと家庭教師だけの関係じゃないんでしょ?

こんなふうに呼び出されるなんて、ただの教師と生徒ではなかったってことだよね?

先生が保健室に乗り込んできたときの彰汰の反応が、落ち着きすぎてて変だった

焦るとか…適当に言い訳するとか、全然しないし

平然とあたしの傷を隠して、ズボンをはいてた

「家庭教師…ねえ。まさかそれをそのまま信じたの?」

先生が、腕を組むと、胸の谷間が見えるように前に乗り出してきた

< 82 / 97 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop