冷酷な公爵は無垢な令嬢を愛おしむ
座っていた椅子から立ち上がり、深く頭を下げ礼をする。
王太子殿下は早々に私に頭を上げさせると、とても気さくにおっしゃた。
「そんなに畏まらないで楽にしてくれ。ここは私的な空間だから肩が凝らない会話をしたいと思っている」
そう言われても王族を前に楽にするなんて、なかなか難しい。
と、思っているのは私だけのようで、レイもエレインも王太子殿下がまだ立っていると言うのに平気な顔で座っている。
なんだか凄いなと思いながら、王太子殿下がソファーに座るのを見届けてから、私も元いたレイの隣に腰を下ろす。
皆が落ち着くと、王太子殿下が先ほどから気になっていた謎の少女の紹介を早速してくれた。
「彼女はティアナ。アストン子爵の娘だが訳あって今はエレインの家で暮らしている」
「えっ?」
私は驚愕して王太子殿下の話を遮るような声を上げてしまった。
だって、ティアナ様が夜会の時に見た時と別人のように変わってしまっている。そう、とても同一人物に思えないくらいに。
王太子殿下はそんな私の様子を見ると、困ったようなに眉を下げた。
「そう言えばローナ嬢は“偽ティアナ”に会っていたんだったな」
え? 偽ティアナ? ……どういう事なの?
王太子殿下は早々に私に頭を上げさせると、とても気さくにおっしゃた。
「そんなに畏まらないで楽にしてくれ。ここは私的な空間だから肩が凝らない会話をしたいと思っている」
そう言われても王族を前に楽にするなんて、なかなか難しい。
と、思っているのは私だけのようで、レイもエレインも王太子殿下がまだ立っていると言うのに平気な顔で座っている。
なんだか凄いなと思いながら、王太子殿下がソファーに座るのを見届けてから、私も元いたレイの隣に腰を下ろす。
皆が落ち着くと、王太子殿下が先ほどから気になっていた謎の少女の紹介を早速してくれた。
「彼女はティアナ。アストン子爵の娘だが訳あって今はエレインの家で暮らしている」
「えっ?」
私は驚愕して王太子殿下の話を遮るような声を上げてしまった。
だって、ティアナ様が夜会の時に見た時と別人のように変わってしまっている。そう、とても同一人物に思えないくらいに。
王太子殿下はそんな私の様子を見ると、困ったようなに眉を下げた。
「そう言えばローナ嬢は“偽ティアナ”に会っていたんだったな」
え? 偽ティアナ? ……どういう事なの?