東京恋愛専科~または恋は言ってみりゃボディブロー~
夜が過ぎてしまう前に愛して
あれから3ヶ月を迎えた。

「光明さん、お待たせしましたー」

駅で待っていた副社長に私は歩み寄ると声をかけた。

「つづりさん」

副社長は振り返って私を見ると、
「いつもはかわいいですけど、今日はドレスアップをしているせいかキレイですね」
と、言った。

「ありがとうございます、光明さんも素敵ですよ」

褒められたことに照れくささを感じながら、私はお礼を言った。

副社長はグレーのスーツに身を包んでいた。

アップバングにしているその髪は普段とは違う感じがして、とてもかっこよかった。

対する私はピンクのパーティードレスに、そのうえにレースのストールを羽織っていた。

髪型は編み込みにして、ドレスと同じ色のコサージュで留めた。

今日は、杉浦さんとちよみさんの結婚式だ。
< 248 / 271 >

この作品をシェア

pagetop