蒼姫様は、守られません!!② ~完~
未だに語尾を伸ばす立騎


やめて、とは言わない


元々立騎が私を殺すという決意が揺らがないように

神崎組の一条たちが掛けた枷のようなものだと私は認識している

それを、その枷を外さないのは意識してのことではなく

無意識―――つまり、語尾を伸ばすクセが付いてしまった―――のだと思う


ううん、そうであって欲しいと願っているだけかもしれない

思いたいだけかもし―――――






「みぃちゃん?」

「な、なに?」







耳に届いた立騎の声は前とは違って透明で

私が今思っていたのは杞憂だったと思い知らされた







「ううんっ、なにもーっ」

「ほんとに?」

「んーっと、ほんとにっ!」

「ちょっと、んーっと、ってどういうこと!?」

「どういうことだと思うーっ?」






...立騎の手のひらで転がされてる気がする

まあ、いいか

立騎、楽しそうだし
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