隣のキミ。

隣の想い人とその隣の恋敵。



- 梨子side -


私は、小学2年生の頃から現在の高校2年生まで…

9年間ずっと想いを寄せている人がいる。

そして、今年でついに10年目だ。

その彼は今、私の左隣の席。

名前は倉本真緒くん。

真緒くんを好きになったきっかけは小学校2年生の時のこと。

日曜日に買い物へ行き、その際に貰った風船をとても気に入っていた。

大事に握っていたけど、帰り際にふと手を離してしまい、その風船は木に引っ掛かってしまった。

何度も何度もジャンプをして取ろうとしたけど、届かない。

お母さんも取ろうとしたけど、届かない距離で、到底私には届かないに決まっていた。


「梨子、諦めましょう。また今度貰えばいいでしょ?」

「やだ。あの風船じゃなきゃやだ…」

「梨子…」


私は「やだ」の一点張りで、その場から動こうとしなかった。


< 10 / 138 >

この作品をシェア

pagetop