取り込む家
俺はそう考えて絶望的な気分になった。


犯人が屋根裏のドアを開けた瞬間に逃げ出さなければ、俺は永久的にここに閉じ込められている事になるかもしれないのだ。


その機会を一度逃せば、次のチャンスはまた数か月後と言う事になる。


次のチャンスが来たとしても、1度目に脱出しようとした俺を警戒してくるだろう。


簡単には逃げ出せないように、考えてやってくるはずだ。


考えれば考えるほど、この屋根裏部屋からの脱出は不可能なように思えて来て、俺は途方に暮れてしまったのだった。
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