fantasista
そんな戸崎に見惚れてしまう。
アーモンド型の瞳に、すらりと高い鼻。
そして、口角を上げた唇。
その唇であたしに……
なんて邪な想像をして、真っ赤になった。
今はこうやって、友達みたいにじゃれあっているのに。
こんな時間でさえ、戸崎に焦がれてしまう。
「ま、今は勝手に言ってろ。
来年くらいには、ウィイレに戸崎柊が入るようになるからな」
「ハイハイ」
テキトーな返事を返しながら思った。
あたしにとって戸崎は高校時代の同級生で、ただの彼氏だ。
だけど、世間一般では想像もつかないほどすごい人。
昔からイケメン、チャラい、運動神経抜群でモテモテだった戸崎。
そんな戸崎に、Jリーガーという付加価値が付いてしまって。
さらにモテモテなんだろうと思わざるを得ない。