先生、私また風邪を引いたみたいです!




ブラを付けて保健室を出たら、廊下で莉央が待ってくれていた



私を見つけた途端



「みなと!やっぱりあのお医者さんイケメンじゃん!」



ぴょんぴょん跳ねながらニヤニヤ走ってきた



確かに、イケメンだった



「でも、マスクしてたから分かんないよ」



不細工かもしれないよ



「えーーーそーかな??私、あのお医者さんイケメンだと思うなーー若そうだし!」



「確かに若そうだった」



「私ねー、さっきみなと待ってる間に聞いちゃった」



またニヤニヤして莉央を言う



何なのよ



「あのお医者さんの名前!!」



げっ…いつの間に



抜け目ない子だわ



「名前なんだったの?」



正直名前とかどーでもいいんだけど



「結城直也」



結城直也…へー普通!



「すんごいイケメンな苗字じゃない!?」



え、莉央、そこ?苗字?なに?イケメンな苗字って



キラキラ目を輝かせる莉央を見て笑ってしまった



「え?なに?何で笑うのー?」



「結城直也って名前普通じゃん!」



「結城莉央……響き最高だよ」



あーーーだめだ



もう自分の世界に入り込んでる



何で結婚する感じになってんの



「結城みなと…もなかなかいけてんじゃん!」



とグイグイと肘で腕を押してきた莉央を睨みつけた



「医者は絶対やだ!!!」



「分かんないよー??恋って盲目だから♪」



恋なんてしないよ



医者に恋なんて


絶対しない
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