好きにさせてよ!❤️一途女子VSクーデレ男子❤️
好きにするから!
キーンコーンカーンコーン…
七時間目の授業の終了を告げるチャイムが鳴った時、あたしはようやく下を向いていた顔を上げた。
日本史の先生は教壇の前から既に姿を消していて、代わりに担任が出席簿を片手に教室に戻って来た。
そっか、もう終礼の時間か。
黒板の上に掛かっている時計に目をやると時刻は4時30分。
あれからもう三時間以上が経過していた。
「…ノート真っ白だ。
後で縡ちゃんに見せて貰わなきゃ」
机の上の筆記用具をとろとろと鞄の中に仕舞い込み、溜め息を吐く。
ずっと里中の事を考えてたからかな。
起きている時では初めて、授業の内容が完全に頭に入ってこなかった。