溺愛CEOといきなり新婚生活!?

 使いかけの野菜でサラダを作り、コンソメスープも作る。ちょっと具だくさんになったけど、これはこれでいいかと蓋を閉じた。
 今朝の挑戦は手づくりドレッシング。いつか雅哉さんにも食べてほしくて、料理アプリを見ながら作ったものだ。


「……ん、もう起きてたの?」
「おはようございます」

 眠たそうにしながら、永井さんが起きてきた。
 昨日初めて会ったのに毒を吐いた人とは思えないほど、穏やかでまどろんだ雰囲気が彼の持つ色気と相まって、私は思わず息をのんだ。


「いい匂いするね」

 パジャマ姿の彼は部屋に戻って身支度を整えると、再びリビングにやってきた。

「朝ご飯作ったんですけど、よかったらどうですか?」
「ありがとう、助かるよ」

 ダイニングテーブルに座った彼の前に並べ、トーストしたパンとバターも置いた。


「至れり尽くせりだなぁ。ありがたく、いただきます」
「どうぞ」

 向かい合って食事をとる間、特に会話はない。
 目玉焼きの焼き具合は半熟。永井さんのこだわりは知らないから、私に合わせた。
 何も文句を言わないということは、問題なく美味しく作れてるのかな。


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