一夜の。


部屋に入り、またキスをした。

今度は深いやつ。

俺の気持ちが伝わるなら 伝わればいい。


今すぐ抱きしめたい。

…けど、その前に。


「お腹空てない?」

「へ?」

仕事では見せない 有馬ちゃんの腑抜けた声と表情。


「有馬ちゃんの手料理 食べたいな。」


「いいですけど…。」

有馬ちゃんは頬を膨らまして
俺を軽く睨む。


「いいけど、なに?」


俺 なんか変な事言った?


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