輝赤精マヤ
もともと私たちには兄がいた。


私が生まれる少し前に城を出た兄。


私が八つの時、城を出た兄。


一人目の兄はレアという名。


二人目の兄はテラという名。


テラお兄様はとても優しいお方だった。


城を出てから兄たちは行方がわからなくなったそうだ。


私の母は病でなくなった。


とても美しい方だった。


お母様は、紫精だった。
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