【完】触れたいのはキミの鼓動

朝、オレと逢ってから…昨日の事を気にしてか、小桜はやたらとオレを避けている気がしたんだ。


いや、その前から少しずつ距離を取られていた感はあったかもしれない。


なんでだろ。
本当に身に覚えがない。

最近、変わった事、なんかあったかな?
…別に、何も小桜が気にする事はないはず…。
ただ、ここの所、用事が多いだけで。


オレは、もう一度小桜の様子を伺う。
さらさらとノートを取るのに下を向く度、流れていく長い髪。

それに触れたら、小桜の気持ちが少しは分かるかな?

キミの本音を知りたいと思う欲求が日に日に増していく。


こんな気持ちは初めてで。
戸惑う事ばかり。


隣にいるだけで。
キミの全てが知れたらいいのに。

そんな都合のいいことばかりが頭に浮かんだ。
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