【完】☆真実の“愛”―見つけた、愛―1
■相馬side□



あの後、無理矢理と言っても過言ではないくらいの威圧感を感じるなかで、書類を書かされた俺。


「ふっふふーん……」


車を運転しながら、とても楽しそうな彼女こと真琴さんは、昔から姉御肌気質で、皆に慕われやすく、特に俺たちのなかでは姉さん扱いそのものだった。


「相馬、学校、楽しみ?」


前の学校で行かないことの方が多く、学校の思い出などあまりない。


姉さん一人に、家のことを担がせないために、学校に行ってなかったんだが……まさか、張本人に行けと脅されるとは。


複雑な心境である。


「俺は楽しみだよ!」


楽しそうに声をあげたのは、幼馴染みの一人、光輝(こうき)。


「光輝、車の中ではしゃぐな」


諫めるように言うのは同じく、幼馴染みの一人、風斗(ふうと)。


「元気なのは、良いことじゃないか」


「いや、大地、そういう問題じゃないぞ?」


感心するように頷く、幼馴染みの一人、大地(だいち)。


「……」


静かを好み、イヤホンをつけたまま、眠っている同じく、幼馴染みの一人、闇璃(あんり)。


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