【完】☆真実の“愛”―見つけた、愛―1
「……って、こと?相馬」
「……相変わらず、お前、物覚えが良いな」
「……何それ。夕蘭もそうだったの?」
「ああ……」
私の知らない、相馬が深く……ううん、相馬の前世が深く愛した、女の人。
彼から語られる、私の前世。
まったく、覚えていないけれど。
「お前らが現れたときは、ただ、驚いた。澪とかは、生まれたときからいたが……いなかったのは、全員、俺らを嫌いだと言ったやつらだったから」
相馬の話だと、守護聖を裏切った巫女はそれなりの罰が与えられるらしい。
だからだろう。
彼らが、私たちを見て、安堵するのは。