【完】☆真実の“愛”―見つけた、愛―1
エピローグ


“愛してる”


……その言葉を、音に出来ぬまま、愚かな行為を繰り返す。


お互いに、居場所を探して、求め合う。


握手を交わし、笑い合う。


『今日から、よろしく!“仮彼氏さん”』


……その時間が、どれだけ貴重なものだったか。



『馬鹿馬鹿しい。俺は俺の好きにやる』


忘れてく。


前世の記憶。



『良いのかい?君の選択で、お前の愛しい人は、命を落とすことになるのに』




――……静かに、迫ってく。


愛憎物語の最後。


そして、


『相馬に、出逢えて、良かった……っ』


巫女の、最期。


息絶える、その瞬間。


『死ぬな、沙耶……俺や、子供を置いて……』


たくさんの血と、汗と、涙が流れた。


その中で、私は頑張れた?


『そなたを巻き込みたくなかったのに……』


“姫”、貴女は幸せでしたか?


……“私”は、幸せでした。



『共に逝こう。どこまでも』



何百年、何千年、世界を越えて、叫ぶ。


『はっ、それが俺の前世名か?』


たくさんの仲間ができた、喜びを。


『またな』


多くの人が死んだ、悲しみを。


『愛してる』


ただ、一人に捧ぐ、愛を。


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