鈍色、のちに天色

一人ぼっちは寂しいです。

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夢を見た。

あの日の、惨劇で悲劇の夢を。




『かな、ん……』


『はあ……はあ……どーして?』


『かなん、は……ぶじ?』


『そんな、どーでもいいからっ! いなくならないでよ……!』


『ごめ、ん……』




目の前に広がる血の海。


CDショップに突っ込んで潰れた大型トラック。


見てるだけで何もしない野次馬。



大きな雨粒が、目をつぶる彼と泣き叫ぶあたしを濡らす。



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