旅人と老人

老人は少し考えて言いました。


「では暖炉の火を見ていて頂けますか?」

「えぇ、お安いご用です」


旅人は家の裏に回り、積んであった薪を抱え込みました。

それを暖炉にくべて、時折動かしたりしながら火を大きくしていきます。


部屋はホカホカと暖かくなりました。

燃える薪のパチパチという音が、心地よく響きます。


老人はその間に温かいシチューを作りました。

いい香りが漂います。
< 28 / 52 >

この作品をシェア

pagetop