fantasista 2





「あたし……似てるんだね」




剛君に聞くと、こくりと頷いた。




「柊とみどりのやり取りは、昔の俺たちみたいだった。

だから……」



「じゃあ、探そうよ。

それで、しっかり話をしようよ」




剛君は驚いてあたしを見た。

いつもの自信に満ちた顔ではなくて、隙だらけの顔だった。

そんな剛君が人間らしいと思う。





「きっと、彼女の代わりなんて見つからないよ」





あたしにも、戸崎の代わりが見つからなかったのと同じだ。




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