愛され任務発令中!~強引副社長と溺甘オフィス~
田中さんは出張中の副社長に電話で伝えると言ったものの、それを代表が全力で反対したのだ。

ニヤリと笑い「驚かせよう」と言って。

なので副社長は今日、代表にいつもより早く来るよう言われ、なにも知らずに出勤してくる。

その時間に合わせて私も、いつもより早く出勤してくるように言われているのだ。


「菜穂美、大丈夫? 異動初日からまたやらかして、クビにならないでしょうね?」

身支度を整えてリビングへ向かうと、朝食の準備をしてくれていたお母さんが、心配そうに駆け寄ってきた。


異動することを伝えると、喜んでくれるかと思ったら両親は顔を見合わせ、「ドッキリじゃなくて?」とか、「大丈夫?」なんて言ってきたのだ。

私のことをよーく知っているからこそ、なにかやらかさないかと心配らしい。

「大丈夫だって! 少しは娘のことを信じてよね」

食卓に着き、お母さんが用意してくれた食事を口に運んでいく。


「そうは言われても、あんただからこそ心配しちゃうんでしょ? お父さんも気が気じゃないって言いながら出勤して言ったのよ」
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