カクシゴト
はぁ、はぁ。

息切れなど気にせずに私は三階の
多目的室へと向かう。

先生が、隼人がまってるその部屋へ。

ドンッと勢いよくドアを開ける。と、
驚いた顔をした先生がいた。


「あ、お?」

「先生、どうも!」

「どうしたんだ?
もう下校時刻過ぎてるだろ。」

「え?夕依がさっき先生が多目的室で待ってるって…」

「…」

先生の顔を見ると少し俯いてて、
あ、嘘だったか。
って冷静になった。

でも、酷い。

私はこうしてでも先生に会えたことが嬉しいのに、
先生はそうでも無いのか。

「か、帰ります…
すみません。」

これ以上ここにいたら邪魔になると思って、
私は多目的室を後にした。


「まて、秋桜!」

足音が聞こえた。


______________

「先生…。」

「傘。どうせ無いだろ。」

「え?」

「雨だから。

特別な、送ってやるの。」

!!

「はい!」

私は大きく頷いた。


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