真っ青な薔薇
朝の憂鬱
ここは何処だろう。ふわふわしている。あたたかいなにかに浮いている。心にじんわりと広がっていくこの気持ちはなんだろう。


夢が覚めた。またはじまる、と思いつつ私は起きる。ごく普通の生活をしているごく普通の高校生。と言いたいのだが、そうは言えない。私達の通う学校『桃山台中学校』は国内大手の自動車メーカーの娘が通っているのだ。なぜそんな娘が居るのかというと、社長の奥さんが自分の娘だけ特別な事をさせたくない。という理由があって最寄りのこの学校に通っているのだ。しかし、その娘は社長令嬢という事でとても調子に乗っている。クラスの地味であまり目立たない子に水をかけたり、自分の気に食わない人を退学にさせるという行為を頻繁に行っているのだ。教師は、自分が退職になるのがイヤで見て見ぬふりを綺麗にかましている。そして私、手塚千里も対象外では無い。毎日怯えながら過ごしている。
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