私はあなたの恋愛相談相手~この思いを胸に秘めて~
「…まぁ。まだ俺にはそんな権利ないですから。付き合ってるわけじゃないもので」
不機嫌そうに呟く彼の言葉に私は目を見開く。
「…え、付き合ってるんじゃないの?」
「付き合ってませんよ。今日で距離近づけたかったんですけどねー。てか、あなたの彼氏さん結茉ちゃんに何言ったんですか?売店で馨くんと会ったって言ってから彼女ずっと心ここにあらずって感じだし…」
万里くんの表情が曇ったのを私は見逃さなかった。本当に結茉ちゃんのこと好きなんだって伝わってくる。
「…さぁ、馨が何を言ったかはわからないけど。大まか検討はつくわね。基本単純だからなぁ、馨は。…だからあなたと結茉ちゃんのこと近くで見れば諦めつくかと思ったのに逆効果になっちゃったわね」
フッと、思わず自嘲的な笑みが溢れた。