短編集(その他)
期末テストも終わり、待ち焦がれてた夏休みがやってきた。

が、しかし!!

俺は学校の図書室で缶詰め状態…。

「だから、x=4を代入したら…って聞いてる?」

「ふぇ?!…あっあぁ…だからx=5を代入するんだろ?」

―バシンッ―

今日はこれで何度めだろう…。

日に日に俺を叩く教科書の厚みが増してる気がする。

「聞いてなかったでしょ?」

彼女の鋭い視線が俺に刺さる。

「涼から言い出したことなのに…」

ため息をつきながら彼女は続ける。

「せっかく40日も休みがあるのに、勉強してない分取り返さなくてどうするのよ…」

「ご、ごめん・・・」

どうしても集中できない俺。

というのも・・・。
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