【完】Crescendo 〜恋の大きさ〜
「///恥ずかしいね」


「///そうだな」



正直ここまで恥ずかしいとは思っていなかった



「律。コンサート、頑張ろうね」


「うん。終わったら入籍しに行かなきゃだね」


「さっき書いたのに、コンサートが終わってから入籍するの?ていうか、まだ18じゃないじゃん」


「僕はコンサートの日が誕生日だから、18になる。それに今浮かれてたら、プロになれるものもなれなくなるかもしれないじゃん?」



うそ


自分の体がその間にどうなるかわからないから


先に入籍しておいて、死んでしまったとなったら、前以上に詩乃を悲しませてしまう


それだけは嫌だった


ドナーが見つかればいいのに


今までそんなことあまり思ってこなかった


でも詩乃と結婚するってなった途端にもっと生きたいって思ってしまった


本当に人間って、欲望に囚われた生き物だよね


今更ながらに思う



「そうだね。じゃあコンサート終わったら、すぐに出しに行こうよ!」


「そうだね」



僕は不安になりながらそう答えた
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