初恋のキミは最愛ヒーロー

「悪いな。授業終わったら、すぐに返すから」


「そんなに急がなくても大丈夫だよ。私たちのクラス、英語は午後だから」


「了解。あと、話は変わるんだけど……今日の放課後って何か予定入ってたりする?」


「ううん、特に何も。文化祭の準備も明日からだし…」


「それなら、放課後の碧瀬の時間もらってもいい?報告っていうか、ちょっと聞いて欲しいことがあるから」


なんだろう……?


穏やかな表情からして、深刻な感じの話では無さそうだけど……


「ダメかな?」


「いいよ!私で役に立てるなら」


「ありがと。んじゃ、放課後は迎えに行くから教室で待ってて?」


「う、うん」


玲音くんは嬉しそうに目を細めて私を見た後、自分の教室へと戻って行った。


報告か…。


どんな内容なのか疑問に思いながら教室に入ると、クラスの女の子たちが目をキラキラさせながら私の傍に駆け寄ってきた。



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