俺と結婚してくれないか
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優美は今日彼氏の実家に泊まるらしい。

だから今日は主人と2人きりになる。



...けどこういう日は決まって主人は帰って来ない。

お仕事での付き合いで飲み会も結構多いしね。



分かってるんだけど帰ってきてくれるかもしれないと思うと中々夕飯に手をつけられない。

一緒に食べたいって思ってしまうから。



不満なんてない。

どんなに遅く帰ってきても夕飯が無駄になった事もない。

夜食べなかったら必ず朝に残さず食べてくれる。

どんなに忙しくても毎日ちゃんと帰ってきてくれる。

お仕事だって凄く頑張ってくれたから、不自由なく生活が出来た。

子供2人がとっても立派に育ってくれたのは主人のお陰。

主人には毎日感謝している。



でもやっぱり考えてしまう。

主人はきっと好きな人が居たと思う。

あの時私が妊娠しなかったら、主人は本当に好きな人と結婚して幸せになってたんじゃないかって。

私が居ない方がもっと自由に生きていけるんじゃないかなって。


そんな事を夕飯を並べたテーブルの前でぼーっと考えてたら今日も9時を過ぎていた。

「...ハンバーグ冷めちゃったな。」

温め直そうと立ち上がりお皿を持った。

ガチャガチャ...ガチャン、キー...

玄関が空いた音が聞こえた。
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