妹の恋人[完]
きっと、それは俺も同じなんだ・・・高橋さんに恋をしているんだ。
高橋ワタルを見ていて、なんとなくわかってしまった自分の気持ち。
「サトミからお前の名前を聞くのがすごく嫌だった」
医者になりたいというサトミに負けないために、必死で勉強したという高橋ワタル。
彼女の第一志望を知ってから、自分も絶対に合格してやるんだと大好きなバスケット部を辞めて勉強に専念したんだという。
違う中学だったのと、バスケットを辞めていたのとで俺は彼の存在を知らなかった。
でも、もしバスケットを続けていたら噂くらい聞こえてきたのかもしれない。
そう思えるほどの実力を持っている高橋ワタル。ブランクがあるというのに、彼の実力は素晴らしいものだった。
「合格発表の時、サトミとお前を見たんだ」
手をつないで校門を出ていく俺と高橋さんを。
あの時は、合格したことよりも高橋さんといっしょにいられることの方がうれしくて、誰かに見られるとかそんなこと全く考える余裕がなかった。
「あんなにうれしそうで恥ずかしそうなサトミは見たことがなかった」
合格したことを一番に伝えたくて、合格発表の会場で高橋さんの姿を必死に探したらしい。
やっと見つけたら手をつないで俺が連れ去る後だったんだ、と悲しそうな高橋ワタル。
「後日サトミに聞いたら、バスケット部のキャプテンだったとか、同じ塾で一緒に勉強したんだとか、うれしそうな顔で教えてくれたんだ」
好きな子にそう言われて、素直によかったなと言えずに苦しかったと。
「高校でお前と一緒にバスケットをする俺の姿を見たいと言うから入部した」
高橋ワタルを見ていて、なんとなくわかってしまった自分の気持ち。
「サトミからお前の名前を聞くのがすごく嫌だった」
医者になりたいというサトミに負けないために、必死で勉強したという高橋ワタル。
彼女の第一志望を知ってから、自分も絶対に合格してやるんだと大好きなバスケット部を辞めて勉強に専念したんだという。
違う中学だったのと、バスケットを辞めていたのとで俺は彼の存在を知らなかった。
でも、もしバスケットを続けていたら噂くらい聞こえてきたのかもしれない。
そう思えるほどの実力を持っている高橋ワタル。ブランクがあるというのに、彼の実力は素晴らしいものだった。
「合格発表の時、サトミとお前を見たんだ」
手をつないで校門を出ていく俺と高橋さんを。
あの時は、合格したことよりも高橋さんといっしょにいられることの方がうれしくて、誰かに見られるとかそんなこと全く考える余裕がなかった。
「あんなにうれしそうで恥ずかしそうなサトミは見たことがなかった」
合格したことを一番に伝えたくて、合格発表の会場で高橋さんの姿を必死に探したらしい。
やっと見つけたら手をつないで俺が連れ去る後だったんだ、と悲しそうな高橋ワタル。
「後日サトミに聞いたら、バスケット部のキャプテンだったとか、同じ塾で一緒に勉強したんだとか、うれしそうな顔で教えてくれたんだ」
好きな子にそう言われて、素直によかったなと言えずに苦しかったと。
「高校でお前と一緒にバスケットをする俺の姿を見たいと言うから入部した」