さくらが散る日には

さくら と いろは


「あっ…提出書類を教室に忘れてきちゃった…あれって確か明日が期限だよね?」

「うん?そうだけど…忘れてきちゃった?」

初めてできた友達に浮かれて忘れるところだった…

(さすがに初日から怒られたくないしな…)

「ごめん彩葉ちゃん!ちょっと取りに戻るから先帰ってて…?確か今日はお友達と遊ぶんだったよね?」

私はなるべく当たり障りのないような言葉を選んで帰るよう促した。

「あっ、うん!わかった。それじゃあ…また明日ね、桜!!」

ブンブンッ

目一杯手を振ってくれたので私も元気に振り返す。


「バイバイっ!!」

一生懸命手を振る彩葉ちゃんが可愛らしくて思わず微笑む。

(彩葉ちゃんは何してても可愛らしいなぁ…)

「てか、“桜”って。呼び捨てにされた!」



名前を呼び捨てにされただけで、なんだか前より仲良くなれた気がした。

(あれ…もしかして私って、単純…?)


「い…いろ…は…彩葉…///」

調子に乗って私もこっそり呼び捨てをしてみるけど、じわじわと恥ずかしさが込み上げてくる。

//////////// 紅潮していく頬の高くなった温度を冷ますように両手を押さえつけてみる。

(うわ…思った以上に恥ずかしい…

…って、恋する乙女か私はッッッ!!///)

…自分でツッコミを入れてみるものの、ただ虚しくなるだけだった。





それでも嬉しかった私は、唇を噛んで頬が緩みそうになるのを我慢して柄にもなくスキップなんてしながら教室に向かったのだった。



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