僕の恋人
告白をしたのは意外にも彼女の方からだった。


美咲は会社の庭に咲いていた小さな白い花を摘み、ボクに持って来てくれたんだ。


満面の笑顔で「はい、これあげる」とボクに花を差し出してくれた美咲。


ついそこで摘んだ花と言えど、ボクは女性から花を貰った経験なんてなかったから、すごく嬉しかった。


枯れてしまわないように、デスクに戻ってすぐに花瓶を用意したんだ。


白い花の為の、小さな小さな花瓶を。


そしてその日の帰り時刻、美咲がボクの事を待っていてくれた。


残念ながらボクはまだ仕事が残っていたから一緒には帰れなかったけれど、美咲は精いっぱい背伸びをしてボクの耳元へ口を近づけて来た。
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