夜空の星は月とともに瞬く

叫んだ悠哉に喝を入れる。


すると、効果音がつきそうな勢いでションボリした。



『聞いて。私はね、煌翔を愛してはいないわ。』


「!?」


『私は、仲間だと思っていたの。愛じゃない。信じていたの。』


「どういう意味?」


『私は、居場所が欲しかっただけ。その居場所が無くなったらどうしようってなって、必死だっただけ。結局、居場所はもう無いけどね。』


「居場所ならここに――――」


『あなた達がいままでのように私に接することが出来る?気を使ったり、ギクシャクするに決まってる。だから、全てを終わらせるの。あの日、終わらなかったこと。』


「終わらせるって何を!?」


『私は、どちらの姫にもなりません。ってこと。』


「あーあ。そんな事かぁ…せっかく理帆と毎日過ごせると思ってたのになぁ…」



残念そうに呟く要。



「じゃあどうするつもりなんだお前は。」



宗一郎が保護者らしく尋ねる。



『私は、静かに暮らしたいの。この世界から足を洗って、普通にいたいの。だから、もうみんなとは会わない。』


「でも、学校で会えるだろ?」


『…そうだね。会えるかもね。』


「かも?」


『とりあえず今日は終わりにしない? 私、疲れちゃったから。』



困った様に笑う理帆。


その様子を見て、みんなが病室から出る。



『明日退院なんだ。だから、明日来てもいないよ。』



最後に付け足すように言う理帆。



「じゃあ、学校で!!」



円香が涙を我慢して叫ぶ。



『うん。学校で。』



理帆は、儚い印象をもたらす笑顔と共にドアの向こうへと消えていった。
< 99 / 107 >

この作品をシェア

pagetop