死にたがりのブルー




高い鼻に、ぱっちり二重の大きな瞳。



陸上部だっていうのにキメの細かい白い肌。程よくついた筋肉。



高い背丈に抜群のスタイル。




早川くん、近くで見るとますます綺麗だなぁ。



なんでこんな人が死にたいなんて言うんだろう。




私と違って全部持ってるのに。




容姿も成績も運動神経抜も、名誉も。





有り余るほど持ってるのに、どうしてそんなこと言うんだろう。





聞こうと思ったのに、当の早川くんは既に屋上から出ていくところで。





「またね、希帆」




ひらひらと私に手を振ったかと思えば、そのまま振り返ることなく階段を下っていく背中を見送ることしか出来なかった。




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