今来むと~あやどるの百人一首小説第2弾~
今来むと
☆☆☆

サクサクサク、と霜柱の上を歩く。


冬も本格的に深まってきた師走のこと、外は肌寒い。


あたし、園田 柚衣(そのだ ゆい)は、彼氏の宮内 珖(みやうち こう)と帰路を歩いていた。


「そろそろ着いちゃうね...。」

「だな。...あのさ、柚衣」


珖に袖を引かれる。


< 1 / 16 >

この作品をシェア

pagetop