見えない・・心

···二子


時は・・経ち・・・

叶夢は、来年小学校に入学する。
パパにも入学式にきて欲しいと
頼んでいたが・・・



“コンコン”
「はい」
ガラガラ!
「はっはっ!榎音っ!!」
「「淕っ?!パパっ!!」」
叶夢は、淕に飛びついた。

「かすみから連絡もらって」
「そんなに慌てなくても」
「パパ、赤ちゃんみた?可愛いね」
「まだ、見てないんだ。」

コンコン!
「荒垣さん、赤ちゃんきましたよ。
あら?パパさんかな?」
「はい。妻がお世話になり
    ありがとうございました。」
「いいえ。私達は何もしていませんよ
奥さんと娘さんが頑張ったから。
ほら、パパに抱いてもらおうね。」
と、凌の腕には
小さな、小さな、赤ん坊が
乗せられた。

その子は、小さいけど
綺麗な顔をしていた。

淕は、榎音と赤ん坊を
交互に見る‥‥‥

榎音は、微笑みながら
「淕が、名前決めてね」
と、言うと
「いいのか?」
「うふっ、もちろん」
「ありがとう。」

「夢音(ゆね)は、どうだろう?
叶夢と榎音の一字ずつもらって。」
「ゆねちゃんね。可愛い。」
「気にいってくれた?」
「そりゃ・・もう。」
「よかった。」
「ゆねちゃん?と言う名前?」
と、叶夢。
「そうだよ、パパが決めたの
可愛いね。」
「うん、可愛い
ねえ、ゆねちゃん!」
と、言いながら
叶夢は、赤ちゃんの
頬をツンツンしていた。

夢音は、叶夢にツンツンされて
ほやっと、笑った。
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