運命は二人を


「女の嫉妬は、相手の女性に向かうと、本で読んだことあるわよ。」

未知瑠の言葉に、ああそうか!と納得した。

だから、私はモンモンとしているのか。

和泉に、もう何年も前に終わったと聞いても、和泉にキスをした彼女に腹が立って仕方がなかったのだ。

そう、私は、彼女に嫉妬していたようだ。

今の和泉の彼女は、私なのに。

その目の前で、キスをした女性が嫌でたまらない。

ましてや、昔関係があったと聞いては、尚更だ。

和泉の言葉を疑う訳ではないが、私の中の女の部分が納得していないのだ。

「未知瑠は、嫉妬したことないの?」

「もちろんあるわよ。喬斗、もてるもの。」

「そう?じゃあさあ、その、時、…ね…」

「何よ、はっきり言いなさいよ。」
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