運命は二人を
【和泉side】

翌朝、和泉が目を覚ますと、キッチンから、物音がする。

『俺、どうしたっけ?』

昨日のことを徐々に思い出す。

熱を出して、病院で点滴を打たれ…

『ああそうだ、琴音さんに、送ってもらったんだ。でも、今日からアメリカに行くはずじゃ…』


ドアが開いて、顔を出したのは、美也だ。

「どうして、美也が?」

「昨日、電話したら叔母さまが出て、…あなたの看病をして欲しいとたのまれたの。叔母さまがアメリカに行かなきゃいけないからって。」

「急に悪かったなあ。」

「いえ、大丈夫。もし食べれるなら、お粥を作ったから。」

「うん、食べようかな。」

「ここに持ってこようか、それとも、リビングで?」

「そっちにいくよ。でも、その前にシャワーを浴びたい。」

「わかった。着替え用意しようか?」

「じゃ頼む。」
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