イケメン双子と、もちろん『腐』の付く愛され女子と。

 凛は黒天に目を流すと、感心するかのように彼を扱き下ろした。

 仮にも神の御前であるにもかかわらず、神に悪態をつくなどさすがは凛といったところか。これには黒天の目尻はつり上がり、顔を真っ赤に染めて咆哮する。

「ンだと、てめえ!! もっかい言ってみろ。ならその落ちこぼれの力を、たっぷりと味わわせてやろうじゃねえか」

 耳をピンと立て、牙を剥いて今にも凛へと飛びかからんとする黒天を、白天がこれを窘める。

「やめなさい黒天、まずは落ち着くのです。そなたは直ぐに、そうして我を忘れるのが欠点なのです。この人間が言うことも、一理あるとは思いませぬか?

我々は崇高なる神の眷属です。生を終え昇華された後、そなたは神より何を学んだのです。むやみやたらと力を行使してはならぬと、そうは教わりませんでしたか。

無明に支配され、そうも心を乱すような者に、眷属である所以も神たる品格も、無きに等しいと肝に銘じなさい」

 さすがと言うか狐と言うか、白天の言葉には重みがあった。窘められた黒天はというと、今は耳をうなだれたショボくれ狐として、肩身狭くして猛省するのであった。

 黒天とて、神に選ばれ眷属となった身。同じ眷属に理屈を述べられては、心を入れ替えるしかない。
< 21 / 21 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:3

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

さくら、舞う。ふわり

総文字数/14,861

恋愛(純愛)28ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
ふわり、ふわりと、また桜の季節が訪れる。 とても綺麗な場所で出逢えたんだもの。 きっと私たちは、あの桜のように、鮮やかな関係でいられるわ。 今日という日を忘れないで。 あなたと私。いつまでも、いつまでも―――
イケメン双子と、もれなく『腐』の付く残念女子と。

総文字数/81,493

恋愛(ラブコメ)151ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
――いつだって僕らは君のことを考えているんだよ? ――そうだ俺らにとって特別な存在だかんな! 「ねえねえ、凛に漸? 何を訳分かんないコト言ってるの?」 こうしてふたりの少年は、恋い焦がれる少女に今日も想いは届かないのであった……

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop