【短】キミに触れるだけで
___本当に、無防備過ぎるっていうか、なんていうか…。
「はる?そんなに無防備だと、いくら俺でも襲っちゃうかもよ?」
「…?!」
「うーそ。でも、俺以外の前で、そんなに無防備になんない方がいいよ?…ほんとに食べられちゃうから」
「……?!?!」
「あはは!はる、顔真っ赤!かーわいい」
ぽん。
彼女の頭に手を乗せると、手のひらから彼女の体温がじわりと伝わってくる。
触れているところから気持ちが蕩けてしまいそうだった。
いつもいつも、こうやって彼女の体温を少しでも感じることが出来る度、どれだけ自分が彼女のことを真剣に考えているか痛感する。
こうして彼女の表情を崩すことが出来るのが自分だと思うと、満足感が足元から這い上がって胸が満杯になる。