君のために未来を見よう〜教王様の恩返し〜

 火花

少し長居をしまった。
フィーは急いで部屋へ戻った。

「レイ様。ただいま戻り……」
ドアを開け、真っ先に目に写ったのは背中とお尻。

全裸のレイが、今度は床に倒れていた。行き倒れた人のようにうつ伏せで眠っている。
逆光といいうつ伏せといい、見えそうで見えないようにしているのは何かの作戦だろうか。
ここまで堂々と裸でいられると、逆に清々しく、潔くすら思えてくる。

それでも、まさかこのままにしておくわけにもいかず、フィーはベッドにあるタオルケットをレイの上へ静かにかけた。

その拍子にレイが目を覚ました。
寝ぼけながらも四つん這いになり、辺りを見回す。

「あ。申し訳ございません。起こしてしまいましたか」

レイは自分の体にかけられている布を眠そうに見ていた。

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