透明な毎日だった。
涙を拭いて病室を出ると、水澄のお母さんに会った。

「きっと、あなたが光くんね。」
「あの…!」
「分かってるわよ。聞きたいんでしょう? 水澄のこと。」
そう言ってお母さんは、重い口を開いて話し始めた。
「あの子はね、心臓の病気なの。
手術してしなくても、もう治らないのよ。手術しても、余命が延びるのは3日程度らしいわ。」
「あの。余命は…。」
「後、1週間だって。さっき言われたわ。」
そう言ったお母さんの目からは、水澄に負けないくらいの涙が溢れていた。
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