いじめっ子には愛の鉄槌を
2. いじめっ子はチャラリーマン










意気消沈したまま家を出た。

そして、入社式の会場に着いたあたしはさらに意気消沈した。

そして後悔した。

昨日、淳太君に非女子宣言された時点で気付けば良かった。

だって黒髪をひっつめて、ダサいリクルートスーツを着ていて、化粧なんてしていない人はあたしだけだったから。

化粧品会社なだけあって、美意識が高い人が多いのだろうか。

あたしの周りはまさに「リア充」なんて言葉がぴったりの人だらけだった。

そして、その「リア充」たちはすでに楽しそうに話をして、携帯番号を交換なんてしている。

その輪の外にぽつーんと立っているあたし。

のび華のあたしは完全に出遅れてしまったのだ。



明日こそは!


そう思うあたしに、さらなる地獄……いや、地獄の果ての地獄が襲いかかる。


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