いじめっ子には愛の鉄槌を
淳太君は絶対反論すると思った。
だが、
「そうですね」
冷たく言い放ち、鞄の中に携帯やらペンやらを詰め込み始める。
そして、嫌そうにあたしを見て言った。
「藤井、もたもたすんな。
とっとと行くぞ」
最悪だ。
仕事でも淳太君とマンツーマンにならないといけないなんて。
今日はどんな仕打ちが待っているのだろう。
意気消沈して、あたしも出かける支度を始める。
すごく嫌なのに、嫌すぎるのに、ひたすら鼓動だけは速かった。