ミラートリック~キミの優しすぎる愛に溺れる~
「では、あたし達はこれで」


彼らに頭を下げ、あたしとお母さんはその場を後にする。


「ごめんなさい」

「もう、謝らない。怪我はしてるけど、無事に玲が帰ってきてくれて、お母さん嬉しいのよ。だから謝るのは、もうおしまい」


お母さんは安心したように微笑み、優しく頭を撫でる。

ホント、なんであたしなんかがお母さんの子供なんだろうね。

お父さんとお母さんの子供なら、あたしなんかよりもっと相応しい人がたくさん居ただろうに・・・

ごめんね、あたしなんかが2人の子供で・・・

でも、ありがとう。

こんなあたしに、良くしてくれて・・・


「今日のご飯、何にしようか?」

「煮込みハンバーグ」

「昔から、好きよね。じゃあ今日は玲のリクエストに答えて、煮込みハンバーグね」


2人で顔を見合わせ、笑い合った。

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