好きになった人は吸血鬼でした。ーさくらの血契1ー【完】


「黎……本当に大丈夫なの?」


「問題ない。少し言うなら、貧血みたいな感じにはなってるかな。血を吐いてはいるから」
 

真紅の声も、黎の返事も穏やかだ。
 

だが、真紅は眉根を寄せた。


「問題あるでしょ。少し横になって? もう血は飲めないっていうんなら、睡眠と食事で血を回復しなくちゃでしょ?」


「ん。………」
 

黎を横にさせようと、真紅は黎の背中から腕を離した。


今は黎の体調が一番だ。


「え……何? なんで見てくるの?」
 

やけにじーっと見てくるので、真紅は慌てた。


泣き過ぎてヘンな顔にでもなっているだろうか。


「寝ている間に真紅がいなくなってるんじゃないかなーと」
 

黎の心配に、真紅の口元は綻ぶ。


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