捨てられた町
来客
気が付くと僕はそのまま眠ってしまっていたようだ。


朝から色々な事があって疲れていたのと、本の作った大根チップスが美味しくてお腹がいっぱいになってしまったからだ。


カエルの声で目を覚ますと、もう朝になっていた。


「ルキ、お前に来客だ」


「僕に……?」


カエルの言葉に僕は瞬きを繰り返した。


この町に知り合いなんていないし、僕に来客があるなんて思えなかった。


人違いじゃないかと外へ出てみると、そこにはピンク色をしたウサギのぬいぐるみが立っていた。
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